図は各部屋がふすまで仕切られた日本家屋の間取りです。AからDに行こうとするとBかCを通らなければいけないのですが、例えばDに行くには必ずBを通ると決め、CとDの間のふすまを壁とみなせば、そこに家具を置いても支障がなくなります。逆にBを通ってもCを通ってもDに行ける便利さを優先すると、このような間取りの日本家屋では家具のレイアウトに困ることになります。
「ウチはこんな古い間取りじゃないから関係ない」ということはありません。最近、キッチンからも廊下からも洗面所に行ける間取りがありますが、同じ考え方でキッチンから洗面所に行く動線をふさいで、ちょっと遠回りするだけで、キッチンにモノを置く場所を確保することもできます。
便利なはずの動線は時として不便を生みます。動線を制限することで無駄な通路を削減し、スペースを有効活用することも出来るのです。
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